著者名: | 及川 実 著 |
ISBN: | 978-4-425-46036-6 |
発行年月日: | 2024/1/28 |
サイズ/頁数: | A5判 228頁 |
在庫状況: | 在庫有り |
価格 | ¥3,960円(税込) |
過去に出題された海技国家試験を徹底分析。出題傾向に沿って重点解説。筆記・口述試験を問わず本書で勉強すれば、4・5・6級海技士運用科目の攻略は万全。
【改訂版によせて】
本書は,「船舶職員及び小型船舶操縦者法」に定める海技士国家試験(海技試験)の試験科目の1 つ,「運用に関する科目」について,主に四級,五級及び六級海技士(航海)を目指す方々を対象として「学科試験科目の細目」に合わせて編集しております。
新版の発行から12 年が経過し,その間,「STCW 条約」,「SOLAS 条約」,「MARPOL 条約」等の国際条約の見直し及び国内の関係法令の改正に合わせて,「学科試験科目の細目」も一部変更され,新たな科目細目の追加及び削除が行われました。
「運用に関する科目」についての主な変更箇所は次のとおりです。
① 貨物の取扱い及び積付け:
「固体ばら積み貨物の積付け」の追加
② 非常措置:
「海洋環境の汚染の防止及び汚染防止手順」の追加
③ 船位通報制度:
「船舶交通業務(VTS)」の追加
④ 乗組員の管理及び訓練:削除
その他にも,法令改正による「用語の変更」等もあり,今回の改訂では,これ等を踏まえ,これまでの記載内容を精査し,より理解しやすく,読みやすい内容になっております。
また,更に上級の海技士の資格取得を目指す方々にとっても,有用な参考書となるよう努めました。
本書を有効に活用していただき,皆様の海技試験の受験対策及び船舶の安全運航の一助となることを願っております。
2024年1月
改訂者
【目次】
第1章 船舶の構造、設備、復原性および損傷制御
1-1 船体主要部分の名称と使用目的
1-1-1 船の形状
1-1-2 船体各部の名称
1-1-3 船体主要部分の構造
1-1-4 舵の種類と構造
1-2 船体の要目
1-2-1 船の長さ
1-2-2 船の幅(B)
1-2-3 船の深さ(D)
1-2-4 船のトン数
1-2-5 シァー(舷弧)
1-2-6 キャンバ(梁矢)
1-3 主要設備の取扱いと保存手入れ
1-3-1 かじ取装置の種類
1-3-2 主導かじ取装置
1-3-3 油圧式かじ取装置
1-3-4 自動操舵装置(オートパイロット)
1-3-5 オートパイロットの取扱い方法
1-3-6 かじの取付け構造
1-3-7 だ角制限装置
1-3-8 かじの制動装置
1-3-9 かじの緩衝装置
1-3-10 かじ取装置の保存手入れと注意事項
1-3-11 揚びょう(錨)装置の取扱い
1-3-12 揚びょう装置の保存手入れ
1-3-13 船内通信装置の取扱い
1-4 主要属具の取扱いと保存手入れ
1-4-1 いかり(錨)の種類
1-4-2 びょう鎖(アンカー・チェーン)
1-4-3 びょう鎖の長さとマーク
1-4-4 びょう鎖の係止法
1-4-5 びょう鎖の強度
1-4-6 びょう鎖の取扱いと保存手入れ
1-4-7 チェーンストッパ
1-5 船体の保存手入れ
1-5-1 鋼船の保存手入れ
1-5-2 塗 料(ペイント)
1-5-3 鋼船船底塗料と塗装作業
1-5-4 入渠作業
1-6 復原力と釣合い
1-6-1 復原力(スタビリティ)
1-6-2 メタセンタの高さ(GM)と大きさ
1-6-3 復原力の減少を判断する方法
1-6-4 動揺周期
1-6-5 喫水の標示と読み方
1-6-6 乾舷(フリーボード)
1-6-7 満載喫水線の標示
1-6-8 自由水が復原力に及ぼす影響
1-7 トリムと復原性に関する安全装置
1-7-1 トリム
1-7-2 船の釣合い
1-7-3 トップヘビーの状態
1-7-4 ボットムヘビーの状態
1-8 区画浸水と対応措置
1-8-1 隔壁(バルクヘッド)
1-8-2 区画浸水による影響および対応措置
1-9 排水量、復原性、トリムおよび応力等に関する図表
1-9-1 排水量等曲線図(Hydrostatic Curves)
1-9-2 載貨重量尺度図(Deadweight Scale、載貨重量トン数表)
1-9-3 復原力曲線(Stability Curve)
1-9-4 復原力交差曲線(Cross Curve)
1-10 応力計算機の使用法
1-10-1 計算機能(ソフトウェア)
1-10-2 使用方法
1-11 船舶の復原性に関するIMOの勧告
1-11-1 復原性曲線の計算
1-11-2 勧告基準
第2章 当直
2-1 航海当直の基本原則
2-2 航海当直基準
2-2-1 船長の考慮事項
2-2-2 当直職員の任務
2-2-3 見張りに関する原則
2-3 停泊中の航海当直基準
2-3-1 船長の考慮事項
2-3-2 当直職員の任務
2-4 航海日誌
2-4-1 航行中の当直員の心得
2-4-2 停泊中の当直員の心得
第3章 気象と海象
3-1 気象要素
3-1-1 気温
3-1-2 気圧
3-1-3 風の成因
3-1-4 風と気圧傾度および風向と風力
3-1-5 湿度
3-1-6 露点
3-1-7 雲
3-1-8 降水
3-1-9 視程
3-2 高気圧と低気圧
3-2-1 高気圧
3-2-2 低気圧
3-2-3 台風の発生地と進路
3-2-4 台風域内の気象状況
3-2-5 台風域内の風向の順転と逆転
3-2-6 バイスバロットの法則
3-2-7 温帯低気圧
3-2-8 温帯低気圧の発生から消滅まで
3-2-9 副低気圧
3-2-10 台風と温帯低気圧の相違
3-3 気団と前線
3-3-1 気団
3-3-2 前線
3-3-3 温暖前線
3-3-4 寒冷前線
3-3-5 停滞前線
3-3-6 閉塞前線
3-3-7 海陸風
3-3-8 季節風
3-3-9 突風(寒気突風)
3-4 気圧配置と霧など
3-4-1 冬の気圧配置と天候
3-4-2 春の気圧配置と天候
3-4-3 夏の気圧配置と天候
3-4-4 梅雨期の気圧配置
3-4-5 秋の気圧配置と天候
3-4-6 霧
3-4-7 三寒四温
3-4-8 気圧の谷(トラフ)
3-4-9 ブロッキング高気圧…
3-5 気象・海象の観測
3-5-1 風向と風速の観測
3-5-2 雲の観測
3-5-3 雲量と天気
3-5-4 波(風浪)とうねり
3-5-5 気温と水温
3-5-6 気圧の測定
3-5-7 船舶からの気象報告
3-6 気象通報
3-6-1 天気予報
3-6-2 気象通報
3-7 天気図の見方
3-7-1 天気図
3-7-2 天気図の記号
3-7-3 等圧線の描き方
3-7-4 天気図の見方
3-7-5 観天望気
3-7-6 無線模写放送(ファクシミリ・ファックス)
3-8 台風に対する避航法
3-8-1 気象観測と台風中心との関係位置の判断
3-8-2 風向右転するときの避航
3-8-3 風向左転するときの避航
3-8-4 風向がかわらないときの避航
3-8-5 台風の中心に陥ったときの避航
3-8-6 台風の進路予報の表示
3-9 高層天気図
3-9-1 高層天気図の種類
3-9-2 高層天気図の利用
3-9-3 高層天気図の特徴
3-9-4 高層天気図の記入
3-9-5 高層天気図の見方
第4章 操 船
4-1 操船の基本
4-1-1 かじの作用
4-1-2 スクリュープロペラ(固定ピッチプロペラ)
4-1-3 スクリュープロペラの作用(1軸右回り船の場合)
4-1-4 操舵の心得
4-1-5 速力
4-1-6 惰力
4-1-7 最短停止距離
4-1-8 操船に及ぼす風、波および流潮の影響
4-1-9 航過する船舶間の相互作用
4-1-10 危険回避のための減速航行
4-1-11 操船上の推進機関の特徴
4-1-12 特殊な推進機
4-2 一般運用
4-2-1 入港法
4-2-2 狭い水域における操船
4-2-3 潮流のある場所での回頭法
4-2-4 岸壁横付法
4-2-5 係船索の取り方
4-2-6 浮標係留法
4-2-7 単びょう泊法
4-2-8 双びょう泊法
4-2-9 二びょう泊法
4-2-10 単びょう泊を双びょう泊と比べての利点と欠点
4-2-11 絡みびょう鎖の解き方
4-2-12 守びょう法
4-2-13 走びょう
4-2-14 出港法
4-2-15 操船上のいかりの利用
4-2-16 タグ使用上の注意
4-3 特殊運用
4-3-1 水先船に接近する場合の操船
4-3-2 浅い水域,流氷海域,河川,河口等における操船
4-3-3 狭水道通過時の運用
4-3-4 狭視界時の運用
4-3-5 荒天運用
4-3-6 荒天時に救命艇または救命いかだを降下する場合の操船
4-3-7 救命艇等からの生存者の収容方法
4-3-8 乗揚げ船のえい航
4-3-9 洋上で他船をえい航
4-3-10 分離通航方式の利用
第5章 船舶の出力装置
5-1 船用機関の種類
5-2 蒸気タービン
5-3 ディーゼル機関
5-4 主機遠隔操縦装置の取扱い
5-5 船舶の補機
5-6 船舶の機関に関する用語
第6章 貨物の取扱いおよび積付け
6-1 貨物の積付けおよび保全
6-1-1 積載トン数
6-1-2 軽量貨物の積付け
6-1-3 重量貨物の積付け
6-1-4 危険物の積付け
6-1-5 固体ばら積み貨物の積付け
6-1-6 貨物積付け上の注意
6-1-7 旅客を運送する場合の注意
6-1-8 積過ぎの危険
6-2 荷役装置および属具
6-2-1 荷役装置
6-2-2 デリック使用上の注意
6-2-3 繊維ロープ
6-2-4 ワイヤーロープ(鋼索)
6-2-5 ロープの大きさと長さ
6-2-6 ロープの強度
6-2-7 ロープの取扱い
6-2-8 ロープの保存手入れ
6-2-9 ブロック(滑車)
6-2-10 ブロックの大きさと強度
6-2-11 ブロックの付属具の強度
6-2-12 ブロックの取扱いと保存手入れ
6-2-13 テークル
6-2-14 合成テークル
6-2-15 テークルの取扱いと保存手入れ
6-3 危険物の運送中の管理
6-4 タンカーの安全に関する基礎知識
6-5 船内消毒(青酸ガス消毒)
第7章 非常措置
7-1 衝突および乗揚げの原因並びに防止上の注意
7-1-1 衝突および乗揚げの原因
7-1-2 衝突防止のための注意事項
7-1-3 乗揚げ防止のための注意事項
7-2 転覆、沈没、火災および浸水の原因並びに防止上の注意
7-2-1 転覆および沈没の原因
7-2-2 転覆および沈没防止のための注意
7-2-3 火災の原因
7-2-4 火災防止のための注意
7-2-5 浸水の原因
7-2-6 浸水防止のための注意
7-3 衝突および乗揚げ時の処置
7-3-1 衝突時の処置
7-3-2 衝突時の注意事項
7-3-3 乗揚げ時の処置
7-4 舵および操舵装置の故障に対する処置
7-4-1 予備装置がある場合の処置
7-4-2 予備装置がない場合の処置
7-5 防火,防水設備
7-5-1 消火器具の取扱い
7-5-2 防水せき(蓆)の取扱い
7-5-3 水密扉の取扱い
7-6 火災および浸水時の処置
7-6-1 火災時の処置
7-6-2 浸水時の処置
7-6-3 船体放棄
7-7 救命設備
7-7-1 各船種別の救命設備
7-7-2 救命艇の要件
7-7-3 救命艇揚卸装置の要件
7-7-4 救命艇の取扱い
7-7-5 膨脹式救命いかだ
7-7-6 救命用具と救命用信号装置
7-8 人命救助作業
7-8-1 自船の人命救助
7-8-2 他船の人命救助
7-8-3 海中転落者の救助
7-8-4 漂流中の心得
7-9 海洋環境の汚染の防止及び汚染防止手順
7-9-1 海洋汚染の防止と国際条約
7-9-2 海洋の汚染及び海上災害の防止措置
第8章 医 療
8-l 船内の災害防止と衛生保全
8-2 人工呼吸と心臓マッサージ
8-3 出血、骨折、やけど、感電などに対する応急処置
8-4 船内安全衛生管理
8-5 無線医療助言
8-6 小型船医療便覧
第9章 捜索および救助
9-1 国際捜索救助マニュアル(IAMSAR MANUAL)の目的
9-2 責任および援助義務
9-3 遭難の地域と救助および捜索
9-4 遭難通報の受信と義務
9-5 捜索救助(SAR)活動の調整
9-6 遭難通報の送信
第10章 船位通報制度
10-1 船位通報制度
10-1-1 日本の船位通報制度
10-1-2 データの連携
10-2 船舶交通業務(VTS:Vessel Traffic Service)
10-2-1 VTS とは
10-2-2 日本におけるVTS
第11章 通信
11-1 船舶における通信手段
11-1-1 通信手段の種類
11-2 海上遭難通信
11-2-1 船舶で行う遭難信号
11-2-2 遭難通信
(海事図書)
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