海事・交通・水産・気象図書出版の成山堂書店

1995年に改正されたSTCW 条約（1978年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約）において，甲板部の職員に対し最低必要要件としてこれを理解し使用する能力が強制要件として求められている『IMO 標準海事通信用語集』が成山堂書店より対訳版で出版されたのは1999 年でした。
2002年にそのSMCPがさらに改訂され，その使用が現在の強制要件となっています。本翻訳は，その当時IMOのホームページよりダウンロードされたresolition XXXにより作成されたものです。付録として従来のものに加え，内容を少しでも確認し，習得しやすいように練習問題を付しました。本文を一通り読み通した方は，練習問題を解くことによって基本的な表現を確認して下さい。知識は実際に使ってみてこそ，身に付くものです。
なお，原文はCDに録音されたものもIMOより販売されています。取得については，IMOのホームページを参照して下さい。
巻頭の「凡例」及び巻末の「付録」は，本書の旧版とも言うべき『IMO標準海事航海英語』の訳者　石川晴一氏のご了解を得て，そのまま本書にも収録しています。この度問題集を増量すると共に，付録も追加しました。利用者の方々の御精学をお祈りします。

【目次】 概要
序文
1 海事実務におけるIMO SMCPの位置付け
2 IMO SMCPの構成
3 海事教育及び訓練におけるIMO SMCPの位置付け
4 基本的な通信上の特徴
5 印刷上の慣例記号

総説
1 手順
2 綴り
3 メッセージマーカー
4 応答
5 遭難信号，緊急信号，安全信号
6 標準的な一連の用語
7 修正
8 準備
9 反復
10 数字
11 位置
12 方位
13 針路
14 距離
15 速力
16 時刻
17 地名
18 多義語

航海術語
1 一般術語
2 VTS特殊術語
IMO標準海事通信用語集：A部
A1 船外通信用語
A1/1 遭難通信
A1/1.1 遭難通信
.1 火災，爆発
.2 浸水
.3 衝突
.4 座礁
.5 傾斜―転覆の危険
.6 沈没
.7 航行不能及び漂流
.8 武装強盗／海賊行為
.9 それ以外の遭難
.10 船体放棄
.11 海中転落者
A1/1.2 捜索及び救助通信
.1 SAR通信（A1/1.1の詳細又は補足）
.2 SAR通報の受信通知及び／又は中継
.3 SAR活動の実施／調整
.4 SAR活動の終了
A1/1.3 医療援助の要請
A1/2 緊急通信
　（遭難以外の）船舶の安全
A1/2.1 技術的故障
A1/2.2 貨物
A1/2.3 氷による損傷
A1/3 安全通信
A1/3.1 気象及び海象
.1 風，嵐，熱帯性暴風，海面状態
.2 視程の制限
.3 氷
.4 異常潮汐
A1/3.2 以下の項目に関する航行警報
.1 陸標又は航路標識
.2 漂流物
.3 電子航行支援
.4 底質，沈没船
.5 その他
.5.1 ケーブル，パイプライン及び地震／水路測量作業
.5.2 潜水，曳航及び浚渫作業
.5.3 タンカー積換え
.5.4 沖合施設，リグの移動
.5.5 水門又は橋の損傷
.5.6 軍事活動
.5.7 漁業
A1/3.3 環境保護通信
A1/4 水先
A1/4.1 水先人の要請
A1/4.2 水先人の乗船／下船
A1/4.3 曳船の要請
A1/5 特殊事項
A1/5.1 ヘリコプターの作業
A1/5.2 砕氷船の作業
.1 砕氷船の要請
.2 船団への砕氷船の援助
.3 密着曳航による砕氷船の援助
A1/6 船舶交通サービス（VTS）標準用語
A1/6.1 航路状況の情報の入手及び提供に関する用語
.1 通常の航路データの入手及び提供
.2 航路上の海難情報の入手及び提供
A1/6.2 VTSサービスの提供に関する用語
.1 情報提供
.1.1 航行警報
.1.2 航海情報
.1.3 交通情報
.1.4 航路情報
.1.5 水路情報
.1.6 電子航行支援情報
.1.7 気象警報
.1.8 気象情報
.1.9 気象関係の応答
.2 航行支援通信
.2.1 要請，識別
.2.2 位置
.2.3 針路
.3 通航機関業務
.3.1 通航許可，通航計画
.3.2 錨泊
.3.3 入港，停泊及び出港
.3.4 〔規則の〕実施，施行
.3.5 危険な状態の回避，安全な操船の実施
.3.6 運河及び水門における航行
A1/6.3 近隣のVTSへの引き継ぎ
A1/6.4 緊急時業務及びその他の付随する通信に関する交信用語
.1 緊急時業務（SAR，消火活動，汚染防止活動）
.2 曳船業務
.3 水先人の要請
.4 水先人の乗船／下船
A1の付録―船外通信用語

GMDSSでの標準通報
1 標準遭難通報
.1 構成
.2 例
2 標準緊急通報
.1 構成
.2 例
3 標準安全通報
.1 構成
.2 例
A2 船内通信用語
A2/1 標準的な操舵号令
A2/2 標準的な機関号令
A2/3 船橋における水先人
A2/3.1 推進システム
A2/3.2 操船
A2/3.3 レーダー
A2/3.4 喫水及び水面上の高さ
A2/3.5 錨泊
.1 投錨
.2 抜錨
A2/3.6 曳船の支援
A2/3.7 着桟及び離桟
.1 一般事項
.2 着桟
.3 離桟

IMO標準海事通信用語集：B部
B 船内通信用語
B1 操船
B1/1 当直の引き継ぎ
B1/1.1 位置，航行状態及び喫水の概略説明
.1 位置
.2 航行状態
.3 喫水
B1/1.2 その海域の交通状態の概略説明
B1/1.3 航行支援装置及び設備の状態の概略説明
B1/1.4 無線通信の概略説明
B1/1.5 気象状態の概略説明
B1/1.6 当直基準及び船橋体制の概略説明
B1/1.7 航行の特別な事項の概略説明
B1/1.8 温度，圧力及び測深（タンク）の概略説明
B1/1.9 主機及び補機の運転状況の概略説明
B1/1.10 燃料ポンプ，バラスト水等の状態の概略説明
B1/1.11 特殊な機器の事故及び修繕の概略説明
B1/1.12 記録保持の概略説明
B1/1.13 当直の引き渡しと引き継ぎ
B1/2 トリム，傾斜及び復原性
B2 船内における安全
B2/1 一般的な措置
B2/1.1 警報の発令
B2/1.2 乗組員及び乗客への概略説明
B2/1.3 脱出経路の状態の確認
B2/1.4 救命艇／救命いかだの状態の確認
B2/1.5 避難命令
B2/1.6 点呼
B2/1.7 船体放棄命令
B2/1.8 艇内での行動手順
B2/2 作業上の安全
B2/2.1 指導
B2/2.2 実際的な作業上の安全
B2/2.3 作業上の事故
B2/3 防火及び消火
B2/3.1 防火
.1 設備の状態の確認
B2/3.2 消火及び操練
.1 火災の報告
.2 消火活動準備の報告
.3 消火命令
.4 警報の取り消し
B2/4 損傷制御
B2/4.1 設備の状態及び訓練
B2/4.2 損傷制御装置
.1 浸水の報告
.2 損傷制御措置の準備の報告
.3 損傷制御の命令
.4 警報の取り消し
B2/5 座礁
B2/5.1 座礁の報告及びその措置の命令
B2/5.2 損傷報告
B2/5.3 離礁命令
B2/5.4 堪航性の確認
B2/6 捜索及び救助の船内措置
B2/6.1 設備の状態の確認
B2/6.2 人の海中転落時の措置
B2/6.3 救助作業―支援の準備報告
B2/6.4 捜索指揮
B2/6.5 救助措置
B2/6.6 捜索及び救助作業の終了
B3 貨物及び貨物の取り扱い
B3/1 貨物取り扱い
B3/1.1 積荷及び揚荷
.1 積荷容量及び数量
.2 岸壁／船舶の荷役装置及び設備
.3 積荷及び揚荷の準備
.4 荷役装置及びハッチの操作
.5 荷役装置の保守点検／修繕
.6 積み込み及び固縛の概略説明
B3/1.2 危険物の取り扱い
.1 危険物の性質の概略説明
.2 適合及び積み込みの指示
.3 事故報告
.4 事故の際の措置
B3/1.3 液体物質，燃料及びバラスト汚染防止の取り扱い
.1 安全措置の準備
.2 ポンプ装置の操作
.3 漏油の報告及び清掃
.4 バラストの操作
.5 タンクの洗浄
B3/1.4 航海のための準備
B3/2 貨物の保護
B3/2.1 貨物保護のための船舶設備の操作
B3/2.2 貨物保護のための措置
.1 検査の実施
.2 貨物の損傷の説明
.3 措置
B4 乗客の保護
B4/1 概略説明及び指示
B4/1.1 乗客への案内
.1 乗客に案内する一般的な情報
.2 立入禁止区域の概略説明
B4/1.2 安全規則，防止対策及び連絡方法の概略説明
.1 訓練
.2 非常警報
.3 防火／火災発生の報告
.4 非常時の船内伝令装置によるアナウンス
.5 海中転落者
.6 子供の保護措置
B4/2 脱出及び救命艇操練
B4/2.1 召集場所への配置／指示，脱出方法の説明
B4/2.2 衣服の着用方法及び集合場所へ携帯していくものの概略説明
B4/2.3 点呼の実施
B4/2.4 救命胴衣の着用方法の概略説明
B4/2.5 救命艇／救命いかだへの乗艇方法及び艇内での行動の指示
B4/2.6 救命艇／救命いかだにおける現場での措置
B4/3 非常時の乗客への注意
B4/3.1 現状報告