著者名: | 日本郵船(株)海務部 編 |
ISBN: | 978-4-425-19083-6 |
発行年月日: | 2006/3/18 |
サイズ/頁数: | A6判 200頁 |
在庫状況: | 品切れ |
価格 | ¥2,640円(税込) |
船内で明確な指示を出し、円滑なコミュニケーションをはかるため、場面別オーダーの要点、類義語の使い分け等多数例示。好評ポケット判。
【まえがき】より
異文化・異言語を持つ乗組員同士が同一の船に乗船する混乗船では、日常業務を遂行する上で、コミュニケーションがきわめて重要な役割を果たしていることは、疑う余地もありません。最近の混乗船で発生するトラブルの主因として、このコミュニケーション不足が挙げられており、その対策を講ずることが急務との認識に立ち、1992年9月、弊社海務部内関係チームおよび船員研修所等により「混乗船対象実務英語マニュアル作成プロジェクトチーム」を編成し、船員研修所の横須賀健講師のご指導のもとに鋭意作業を進め、本書が完成しました。
本書は、指示・命令の相互意思疎通を明確に実行できる英語(公用語)マニュアル/指針(標準化)とすることを目的とし、単なる船内英会話のテキストではなく、混乗船での業務の一環として有効に用いることのできるものを目指しました。これが、類書にない本書の一大特徴であるといえます。また、実務に直結させ、即使用に適するように配慮しました。
本書を作成するにあたっては、類書や弊社社員が過去に作成した英語集等を参考にすると同時に、混乗船の実態を把握するために、混乗船への乗船調査を実施し、その結果も反映させています。 本書は私たちが混乗船での日常業務の中で用いる生きた指示・命令集であり、これを日常業務の中で積極的に用いることによって、いつのまにか標準的なパターンとして自分自身のものになっていることを期待する次第です。
【目次】
本書の構成及び使い方
本書は、序章「オーダー文の作成の要点」、第1章「動詞と例文」、第2章「副詞と語句」、第3章「場面別オーダー」、第4章「船内放送例文」、第5章「慣用例文」、付録「INTERNATIONAL SHIP SUPPLIES ASSOSIATION(ISSA)」船用品カタログ抜粋で構成されており、以下の説明の様な使い方が出来ます。
なお、第1章、第2章では、日本語の語句を50音順に並べ、それに英語による表現を対応させて整理しています。また、全編を通じ、発音しにくい英単語には必要に応じカタカナ発音を加えてみました。
序章 オーダー文の作成の要点
動詞、目的度、副詞を組み合わせて基本オーダー文を作る方法、また色々な接続詞を使って各文章をつなげる方法を知ることができます。
第1章 動詞と例文
エンジンルームにおける各作業及び甲板メンテナンス作業でよく使用される動詞を50音順に並べ、各動詞別の正しい使い方がわかるように、例文を記載しました。
日本語では同一の動詞で色々な意味を持つ文章を組み立てることができますが、英語で表現する場合、それぞれのケースに応じた語句を使う必要があります。例えば、『眼鏡をかける』はWEARを、『足場をかける』はPLACEを、『鍵をかける』はLOCKを、『ワイヤーをかける』はHOOKを使う必要があります。本章のカ行“かける・掛ける・架ける”の項を引けば、このような動詞の正しい使い方がわかります。
第2章 副詞と語句
2.1項では日常でよく使われる副詞を50音順に並べ、2.2項では各副詞または語句を(上・下)(前側)(後方・向こう側・〜の奥)(〜の脇に・〜の横に)(〜の外・〜の中)(〜の右・左側)(回す)(〜が逆)(〜の順に)(〜の間隔で)(〜の状態で)〈その他)等に分類して整理しました。
これらの副詞・語句を使って動詞をより詳しく指示したオーダー文を作ることができます。
第3章 場面別オーダー
出港・入港・投錨・抜錨・航海当直引継・ボート操練・火災操練の各場面において船首・船尾・船橋及び各現場でよく利用するオーダー、アンサーバックの例文を列挙してあります。
第4章 船内放送例文
船内放送を使って全乗組員に情報を周知したい時、よく使う例文を列挙しました。
第5章 慣用例文
この章に記載されている例文は、感情を込めた表現を含む文章となっています。外国人乗組員とコミュニケーションする場合これらの表現は、自分の気持ちをストレートに表わす表現として、非常に有効ですが、逆に注意を要する表現でもあります。これら例文を使う場合、相手の気持ち、文化、習慣等をよく考えて使用することが大切です。
付録 ISSA船用品カタログ抜粋
船内で使用する道具・工具・消耗品の名称の大半は外来語として通常使用していますが、それらの名称を正式な英語名で表現した場合、全く異なることがあります。例えばモンキースパナは、正式には、ADJUSTABLEWRENCHとなります。本付録で道具・工具・消耗品の英語正式名称を知ることが出来ます。
(海事図書)
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