四・五・六級 航海読本(2訂版)


978-4-425-41188-7
著者名:及川 実 著
ISBN:978-4-425-41188-7
発行年月日:2021/2/28
サイズ/頁数:A5判・232頁
在庫状況:在庫有り
価格¥3,960円(税込)
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過去に出題された海技国家試験を徹底分析。出題傾向に沿って重点解説。法令改正に伴い、内容を改めた改訂版。

【まえがき】より 船舶職員(船長や航海士など)を志す方々にとって,海技士の免許の取得は必須であり,そのためには海技士国家試験(以下「海技試験」という。)に合格しなければなりません。
海技試験の勉強をするうえで先ず把握しておかなければならないのが,学科試験の試験科目と試験の出題範囲です。海技士(航海)の資格における試験科目には「航海に関する科目」,「運用に関する科目」,「法規に関する科目」及び「英語に関する科目(六級海技士は除く)」の4科目があり,それぞれの試験科目に含まれる項目は,各試験種別(一級~六級海技士)によって異なっています。これらについては船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則に定めてあります。(「英語に関する科目」は,一級及び二級海技士以外は口述試験のみ)また,これに基づいて作成された「学科試験科目の細目」が試験の出題範囲ということになります。
船舶を出発地から目的地まで安全かつ能率的に航行させるためには,各種の航法(地文航法,天文航法及び電波航法)及び航海計器に関する知識・技術はもとより,関連する航行援助施設・設備としての航路標識及び水路図誌に対する知識も要求されます。
また,航海計画を立案する場合には,航行しようとする海域の潮汐・潮流及び海流を十分に調査し,最適な航路を選定する必要があります。これらのことを全て含んでいるのが,「航海に関する科目」であると言えます。
本書は,この「航海に関する科目」について,主に四級,五級及び六級海技士(航海)を目指す方々を対象として「学科試験科目の細目」に合わせて内容を整理し,理解しやすいように編集してあります。
本書を有効に活用していただき,皆様の海技試験の受験対策及び船舶の安全運航の一助となることを願っております。

2021年1月
著書しるす

【目次】
第1章 航海計器
 1-1 コンパス
  1-1-1 コンパスの種類
  1-1-2 磁気コンパスの構造
  1-1-3 磁気コンパスの付属具
  1-1-4 基準コンパスの据付け位置選定上の注意事項
  1-1-5 磁気コンパス使用上の注意事項
  1-1-6 コンパス・カードの目盛の読み方
  1-1-7 液体コンパスの利点と欠点
  1-1-8 磁気コンパスの誤差
  1-1-9 自差と偏差の偏東・偏西
 1-2 磁気コンパスの自差測定
  1-2-1 トランジットによる自差測定法
  1-2-2 自差表と自差図表
  1-2-3 自差修正装置の名称
  1-2-4 自差修正
 1-3 ジャイロコンパス
  1-3-1 種類と特長
  1-3-2 構成と作動
  1-3-3 ジャイロコンパスの誤差(ジャイロエラー・G.Er)
  1-3-4 スペリー系ES形ジャイロコンパスの取扱い
  1-3-5 プラート系CMZ形ジャイロコンパスの取扱い
  1-3-6 磁気コンパス方位とその比較
  1-3-7 ジャイロコンパスの誤差測定
  1-3-8 その他のコンパス
 1-4 方 位 鏡
  1-4-1 構造
  1-4-2 使用法
  1-4-3 使用上の注意事項
 1-5 オートパイロット
  1-5-1 オートパイロットの概要
  1-5-2 オートパイロットの取扱い
 1-6 音響測深機
  1-6-1 音響測深機の特長
  1-6-2 作動原理
  1-6-3 構成と作動
  1-6-4 取扱い
  1-6-5 測深記録の見方
 1-7 圧力ログ
  1-7-1 作動原理
  1-7-2 取扱い
  1-7-3 使用上の注意事項
 1-8 電磁ログ
  1-8-1 作動原理
  1-8-2 構成と作動
  1-8-3 誤差と調整
  1-8-4 取扱い
  1-8-5 使用上の注意事項
  1-8-6 圧力ログと比較した場合の電磁ログの特長
 1-9 ドプラーソーナー(スピードログ)
  1-9-1 種類と特長
  1-9-2 作動原理
  1-9-3 構成と作動
  1-9-4 取扱いと注意事項
 1-10 六 分 儀
  1-10-1 構造
  1-10-2 使用法
  1-10-3 六分儀の誤差
  1-10-4 誤差の検出と修正
  1-10-5 使用上の注意事項
  1-10-6 取扱い上の注意事項
 1-11 航海用レーダー
  1-11-1 電波の種類・性質とレーダー用電波
  1-11-2 構成と作動
  1-11-3 レーダーの性能
  1-11-4 レーダーの操作
  1-11-5 映像の指示方式と特徴
  1-11-6 特殊な指示方式
  1-11-7 ARPA(アルパ)
 1-12 無線方位測定器
  1-12-1 無線方位測定器の利用法
  1-12-2 作動原理
  1-12-3 種類と構成
  1-12-4 取扱い
  1-12-5 誤差
 1-13 ロラン
  1-13-1 ロランの特長
  1-13-2 作動原理
  1-13-3 ロラン方式の内容
  1-13-4 ロランC方式の利用
 1-14 衛星航法装置(GPS)
  1-14-1 GPSの測位原理
  1-14-2 人工衛星の識別
  1-14-3 ディファレンシャルGPSの相対測位
  1-14-4 GPSの利用
 1-15 自動船舶識別装置(AIS,Automatic Identification System)

第2章 航路標識  2-1 航路標識の種類
 2-2 灯光形象彩色によるもの
 2-3 音響によるもの
 2-4 電波によるもの
 2-5 特殊なもの
 2-6 浮標式
 2-7 灯質略記と図解
 2-8 光達距離と周期
 2-9 明弧と分弧
 2-10 灯光に対する注意
 2-11 灯浮標に対する注意
 2-12 航路標識に対する注意
 2-13 灯台表

第3章 水路図誌  3-1 水路図誌の種類
 3-2 海 図
 3-3 海図の種類
 3-4 海図図式
 3-5  海図の小改正
 3-6 海図の取扱い
 3-7 無線航行警報
 3-8 船舶の航路情報

第4章 潮汐と海流  4-1 潮汐と潮流
  4-1-1 上げ潮と下げ潮
  4-1-2 上げ潮流と下げ潮流
  4-1-3 停潮と憩潮
  4-1-4 潮汐の起こる理由
  4-1-5 潮齢と月齢
  4-1-6 月潮間隔
  4-1-7 大潮と小潮
  4-1-8 春秋二大潮
  4-1-9 最低水面
  4-1-10 潮高と潮差
  4-1-11 日潮不等
  4-1-12 大潮升と大潮差
  4-1-13 潮汐表によらない概略潮時の求め方
  4-1-14 潮汐表
  4-1-15 潮汐表の使用法
  4-1-16 任意時の潮高の求め方
  4-1-17 任意時の流速の求め方
  4-1-18 日本近海の潮流の激しい場所と薗流向・流速
 4-2 海 流
  4-2-1 日本近海の海流の種類と名称
  4-2-2 黒潮(日本海流)
  4-2-3 親潮(千島海流)
  4-2-4 リマン海流

第5章 地文航法  5-1 速力の測定
  5-1-1 速力の測り方
  5-1-2 対水速力と対地速力
 5-2 針路方位の改正
  5-2-1 風圧差
  5-2-2 流圧差
  5-2-3 方位と針路
  5-2-4 コンパス針路を真針路に改める法
  5-2-5 真針路をコパス針路に改める法
 5-3 船位の測定
  5-3-1 測定法の種類
  5-3-2 クロス(交差)方位法
  5-3-3 四点方位法
  5-3-4 船首倍角法
  5-3-5 両測方位法(方位線の転位による方法)
  5-3-6 方位距離法
  5-3-7 トランジットと1物標の方位線による法
 5-4 推測航法
  5-4-1 用語の解説
  5-4-2 平面三角法
  5-4-3 トラバース表(方位表)
  5-4-4 平面航法・連針路航法
  5-4-5 距等圏航法
  5-4-6 中分緯度航法
  5-4-7 流潮航法
  5-4-8 正横距離予測概算法
 5-5 海図による船位、針路と航程の求め方
  5-5-1 船位、針路、船程の求め方
  5-5-2 海図による流潮航法
 5-6 避険線の選定
  5-6-1 避険線の目的
  5-6-2 避険線の種類
  5-6-3 危険方位法

第6章 天文航法  6-1 天体の概説と用語の解説
 6-2 時(Time)
 6-3 天体諸元の計算
 6-4 太陽の高度改正
 6-5 天測計算表による高度改正
 6-6 太陽出没時及び日出没時
 6-7 太陽出没方位角法
 6-8 太陽時しん方位角法
 6-9 太陽による自差測定の適機
 6-10 太陽子午線高度緯度算法
 6-11 太陽による船位の求め方
 6-12 北極星による緯度の求め方

第7章 電波航法  7-1 レーダーによる船位の測定
  7-1-1 レーダー映像の判読
  7-1-2 物標の識別
  7-1-3 映像障害
  7-1-4 偽像
  7-1-5 死角帯の影響
  7-1-6 大気の状態による電波の以上伝ぱ
  7-1-7 レーダーによる方位測定法
  7-1-8 レーダーによる距離測定法
  7-1-9 レーダーによる船位測定法
  7-1-10 レーダー・プロッティングの方法
  7-1-11 速力三角形と他船の針路・速力を求める方法
  7-1-12 他船の最接近距離とその時刻を求める方法
 7-2 無線方位測定機による船位の測定
  7-2-1 陸測無線方位の場合の位置の線
  7-2-2 船測無線方位の場合の位置の線
 7-3 電波を利用した測位システム
  7-3-1 ロランCによる船位の測定
  7-3-2 GPSによる船位の測定

第8章 航海計画  8-1 航路の図示
  8-1-1 航海計画
  8-1-2 航路の図示
 8-2 各水域における航海計画
  8-2-1 狭水道における航海計画
  8-2-2 浅い水域における航海計画
  8-2-3 狭視界時における航海計画
  8-2-4 潮汐の影響の強い水域における航海計画
  8-2-5 分離通航方式
  8-2-6 氷海および流水海域における航海計画
  8-2-7 船位通報精度(JASREP)

(海事図書)


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