著者名: | 矢澤一良 編著 |
ISBN: | 978-4-425-88481-0 |
発行年月日: | 2009/11/8 |
サイズ/頁数: | A5判 168頁 |
在庫状況: | 在庫有り |
価格 | ¥3,080円(税込) |
本書は、アスタキサンチンとはどのような物質であるのか、また、どのような改善効果があるのかを、多くの図表を用いてわかりやすく解説したものです。執筆者はそれぞれの分野のエキスパートであり、長年蓄積されたデータと最新の研究成果を多く盛り込んでいます。また、本書ではヒトに対する効果ばかりでなく、畜水産分野における効果(肉質改善・負荷率改善等)も取り扱っています。
これまでアスタキサンチンに関する様々な研究論文が発表され、またテレビ・雑誌などでも、アスタキサンチンに関する情報が断片的に取り上げられることもありましたが、本書のように基礎から応用までの科学的な知見を網羅した本はほとんどありません。アスタキサンチンを大局的に捉え、予防医学のあり方や新たな可能性などを考察する上で重宝する内容です。水産全般・医学・薬学・美容・食品開発関係者はもちろん、アスタキサンチンについての科学的な情報を求めている一般の人々にとっても興味深い一冊です。
第1章 なぜ今、アスタキサンチンなのか?
1.1 はじめに
1.2 現代社会に必要な知的食生活
1.3 健康寿命
1.4 予防医学の概念とヘルスフード
1.5 健康の3要素とヘルスフードの機能
1.6 マリンビタミンとアンチエイジング
1.7 アンチエイジング・ヘルスフードの分類
第2章 アスタキサンチンとは
2.1 アスタキサンチンの化学構造とその研究の歴史
2.1.1 アスタキサンチンの化学構造とその特性
2.1.2 アスタキサンチンの発見と構造研究
2.1.3 アスタキサンチンの光学異性体
2.1.3 アスタキサンチンの幾何異性体
2.1.5 アスタキサンチン蛋白質複合体
2.2 アスタキサンチンの自然界における分布とその立体構造
2.3 アスタキサンチンの生合成、代謝
2.3.1 微生物、藻類、植物における生合成経路
2.3.2 動物における代謝
2.4 アスタキサンチンの化学合成
2.5 アスタキサンチンの分析
2.6 日本におけるアスタキサンチンの研究史
第3章 アスタキサンチンの効果
3.1 抗酸化作用
3.1.1 はじめに
3.1.2 活性酸素と「抗酸化」活性
3.1.3 アスタキサンチンの一重項酸素消去活性
3.1.4 アスタキサンチンの脂質過酸化抑制活性
3.1.5 アスタキサンチンの第二の特徴?安全性
3.1.6 アスタキサンチンの第三の特徴?膜で働く
3.1.7 おわりに
3.2 眼疾患とアスタキサンチン
3.2.1 はじめに
3.2.2 動物モデルを用いた基礎研究
3.2.3 ヒトにおける臨床研究
3.3 紫外線による皮膚障害に対するアスタキサンチンの効果
3.3.1 はじめに
3.3.2 紫外線の種類と皮膚に及ぼす影響
3.3.3 アスタキサンチンの抗酸化作用
3.3.4 アスタキサンチンの脂質過酸化抑制作用
3.3.5 アスタキサンチンによるメラニン生成抑制作用
3.3.6 アスタキサンチンによるシワ形成抑制作用
3.3.7 おわりに
3.4 アスタキサンチンの抗疲労作用
3.4.1 さまざまな疲労
3.4.2 運動による疲労とは
3.4.3 運動による筋疲労を軽減するアスタキサンチン
3.4.4 運動による筋損傷を軽減するアスタキサンチン
3.4.5 中枢性疲労とアスタキサンチン
3.4.6 アスタキサンチン摂取により運動パフォーマンスの向上は可能か?
3.4.7 アスタキサンチンと筋肉の健康づくり
3.4.8 おわりに
3.5 血圧・血糖・高脂血症・肥満(メタボリックシンドローム)
3.5.1 はじめに
3.5.2 メタボリックシンドロームの発症メカニズムと酸化ストレス
3.5.3 アスタキサンチンのメタボリックシンドロームに対する作用
3.5.4 まとめ
3.6 免疫・がん免疫
3.6.1 免疫とは何か
3.6.2 食細胞系
3.6.3 T細胞・B細胞
3.6.4 サイトカイン
3.6.5 感染免疫
3.6.6 抗腫瘍免疫
3.6.7 その他の疾患 免疫的関連
3.6.8 まとめ
3.7 糖尿病・糖尿病性腎症
3.7.1 はじめに
3.7.2 糖尿病モデル動物での有効性評価
3.7.3 DNAマイクロアレイを用いた解析
3.7.4 培養細胞を用いた検討
3.7.5 おわりに
3.8 畜水産分野での利用
3.8.1 飼料分野で使用されているアスタキサンチン
3.8.2 水産養殖分野での利用
3.8.3 畜産分野での利用
3.9 安全性と副作用
3.9.1 はじめに
3.9.2 アスタキサンチンの食経験
3.9.3 アスタキサンチンの毒性試験
3.9.4 アスタキサンチンのヒト安全性試験
3.9.5 アスタキサンチンの眼に対する安全性
3.9.6 アスタキサンチンの体内蓄積
3.9.7 アスタキサンチンと医薬品の相互作用
3.9.8 まとめ
3.10 アスタキサンチンの生理機能のトピックス
3.10.1 ストレス性の免疫低下の抑制
3.10.2 アスタキサンチンの抗疲労・持久力向上作用
3.10.3 美肌・美容効果
第4章 アスタキサンチンの今後の展望
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