二級・三級海技士(航海)口述試験の突破【航海編】6訂版


978-4-425-02807-8
著者名:平野研一・岡本康裕 共著
ISBN:978-4-425-02807-8
発行年月日:2022/3/28
サイズ/頁数:A5判 160頁
在庫状況:在庫有り
価格¥2,970円(税込)
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海技試験において重要性を高める口述試験に対して、完璧な受験準備ができるよう詳細にまとめた内容。付録として「海技士国家試験・受験と免許の手引」を収録。

■6訂版のポイント
電波計器・電波航法航路の進展、標識の近代化、水路図誌等を取り巻く状況の変化等や最近の口述試験問題の出題傾向に合わせて、新しい問題を収録。

【はしがき】 船舶職員の訓練要件及び資格基準を定めるSTCW条約の批准に伴い,昭和58年4月船員法及び船舶職員法が大幅に改正され,従来甲種,乙種及び丙種の8段階であったものを,1~6級までの6段階に再編し,海技従事者国家試験細目も新たに定められ現在に至っています。
さらに1995年改正STCW条約の採択及び2010年マニラ改正を経て,海技従事者にはこれまでにも増して技術・技能の維持が求められ,甲板部職員に対するECDIS使用に関する能力及び非常事態に対応する訓練等,わが国においても知識の修得はもとより,免許講習による実務能力の強化が一層望まれているところです。
本書では,平成元年に科目別の3分冊(航海編,運用編,法規編)とし,内容は2級及び3級海技士(航海)の受験者を主な対象としてまとめました。今回の改訂は,特に近年の電波計器・電波航法の一層の進展,航路標識の近代化及び水路図誌等を取り巻く状況の変化等並びに最近の口述試験問題の出題傾向を踏まえて関連する設問を追加,記載内容を見直すとともに一部の設問を削除しました。
各設問の解答は,簡潔な説明としていますので,口述試験の対策のみならず,筆記試験のまとめにも十分に役立つものと信じています。
本書を十二分に活用され,首尾よく栄冠を勝ち取られるよう願って止みません。

2022年2月
著者識

【目次】
第1章 航海計器
 1.自差係数
 2.ガウシン差(ガ氏差)
 3.自差測定法
 4.遠方物標方位法
 5.自差測定上の注意事項
 6.自差の取扱い
 7.自差修正の理論・方法
 8.自差修正具
 9.自差の変化
 10.ジャイロの特性
 11.指北原理
 12.速度誤差
 13.変速度誤差
 14.動揺誤差
 15.旋回誤差
 16.当直中の注意事項
 17.保存点検
 18.ジャイロコンパスの警報
 19.ジャイロコンパスの方位信号
 20.自動操舵装置の原理
 21.制御方式(HCSとTCS)
 22.制御動作
 23.自動操舵装置の制御
 24.自動操舵装置の調整装置
 25.調整の適否
 26.コースレコーダ取扱い上の注意
 27.方位鏡の使用法
 28.方位鏡の使用上の注意事項
 29.磁歪現象
 30.音響測深機の原理
 31.音響測深機の記録の不調
 32.電磁ログの原理
 33.電磁ログの調整
 34.ドプラー現象
 35.ドプラーソナーの特徴
 36.ドプラーソナーの原理
 37.ドプラーソナーの使用周波数
 38.ドプラーソナーの精度諸因
 39.対地速力と対水速力
 40.六分儀の修正可能な誤差
 41.天体観測上の注意事項

第2章 電波航法  1.無線標識局利用上の注意
 2.レーダの原理
 3.映像となる条件
 4.マイクロ波の性質
 5.レーダ電波の波長(cm波)
 6.異常伝搬
 7.最大探知距離
 8.最小探知距離
 9.距離分解能
 10.方位分解能
 11.映像の鮮明度
 12.水平ビーム幅
 13.レーダの距離誤差
 14.レーダの方位誤差
 15.共通基準位置(CCRP)
 16.レーダによる船位測定法
 17.船位測定時の注意
 18.レーダによる陸岸の初認
 19.真方位指示と相対方位指示
 20.STCとFTC
 21.偽像
 22.他船のレーダ干渉
 23.狭視界時のレーダ見張り
 24.レーダによる避険法
 25.レーダによる危険の判断
 26.レーダプロッティングの意義
 27.レーダプロッティング実施上の注意
 28.ARPAの概要
 29.ARPA使用上の注意事項
 30.ARPAの情報
 31.ARPAの動作警報
 32.DCPAとTCPA
 33.危険目標
 34.表示方式
 35.模擬(試行)操船
 36.乗り移り現象
 37.追尾物標の見失い
 38.自動捕捉と手動捕捉
 39.捕捉除外領域の設定
 40.対水速力の入力
 41.GPSの概要
 42.GPSの測位原理
 43.電離層の影響
 44.GNSS
 45.利用衛星数
 46.アンテナ据え付け位置
 47.測位データ
 48.衛星の情報
 49.擬似距離
 50.DOPとは
 51.AISの概要
 52.AIS情報の内容
 53.AISターゲットのシンボル
 54.AISによる安全関連情報
 55.他船の動的情報
 56.動的情報の送信間隔

第3章 航路標識  1.航路標識の種類
 2.灯質
 3.灯台記号
 4.初認距離と光達距離
 5.光達距離に関する注意事項
 6.名目的光達距離
 7.灯光を視認できない原因と処置
 8.灯火の確認方法
 9.明弧と分弧
 10.明孤・分孤の図示
 11.浮標式の特徴
 12.一般的な水源
 13.側面標識
 14.方位標識
 15.孤立障害標識等
 16.橋梁標識
 17.橋梁灯
 18.潮流信号所
 19.潮流信号
 20.船舶通航信号所
 21.船舶通航信号所利用上の注意
 22.VTSとの通信内容
 23.電波標識の種類
 24.レーダビーコン
 25.レーダビーコン利用上の注意
 26.AIS信号所

第4章 水路図誌  1.海図使用上の分類
 2.海図図法上の分類
 3.WGS-84
 4.分図
 5.漸長図の特徴
 6.大圏図の利用法
 7.海図の縮尺
 8.平面図上の位置表示法
 9.海図図式
 10.測定の基準面
 11.海図記載の水深値
 12.干出岩,洗岩,暗岩
 13.架空送電線等の高さ
 14.海図の精度の見極め
 15.海図最新維持手段
 16.改補状況の確認
 17.主な海図刊行国
 18.水路通報
 19.水路通報の内容
 20.海図改補の種類
 21.海図改補実施上の注意
 22.航海用電子海図(ENC)
 23.ラスター海図およびベクトル海図
 24.セル(CELL)
 25.海図選定上の注意
 26.海図取扱い上の注意
 27.水路誌
 28.航路誌
 29.特殊書誌
 30.灯台表
 31.水路図誌目録
 32.水路書誌の改補

第5章 潮汐,潮流および海流  1.潮汐とその原因
 2.潮汐用語
 3.月潮間隔
 4.大潮・小潮
 5.日潮不等
 6.近地点潮・遠地点潮
 7.春秋二大潮
 8.潮汐表の使用法
 9.標準港以外の潮時・潮高算則
 10.標準港以外の潮時・潮高算法
 11.任意時の潮高
 12.標準地点以外の潮流算法
 13.上げ潮流と下げ潮流
 14.主要水道の最強流速
 15.潮流の流向
 16.潮流の海図上の表現
 17.日本近海の海流情報
 18.北太平洋の亜熱帯環流(大環流)
 19.赤道付近の海流

第6章 地文航法  1.推測位置と推定位置
 2.推測位置の誤差原因
 3.距等圏の長さ
 4.平均中分緯度航法実施上の注意
 5.漸長緯度航法の長所・短所
 6.漸長緯度航法の不適当な場合
 7.漸長緯度航法および中分緯度航法
 8.漸長緯度航法における変経の誤差
 9.大圏航法の長所・短所
 10.大圏航法の実施
 11.集成大圏航法
 12.地標による船位測定法
 13.交差方位法実施上の注意
 14.誤差三角形の原因と処理
 15.両測方位法実施上の注意
 16.両測方位法による船位と海潮流の影響
 17.船首倍角法の原理と実施上の注意
 18.水深連測法
 19.正横距離予測法
 20.陸岸・危険物の離隔距離
 21.変針要領
 22.狭水道通航上の注意
 23.錨地への進入
 24.避険線
 25.避険線の設定
 26.十分余裕のある安全界
 27.ふくそうする海域での航海計画
 28.水平危険角法
 29.狭視界航行上の注意
 30.霧中陸岸へ接近する際の注意

第7章 天文航法  1.天球用語
 2.位置の三角形
 3.天球図法
 4.均時差
 5.船舶使用時
 6.水平の種類
 7.高度改正の要素
 8.高度測定上の注意
 9.水温・気温差による眼高差の変動
 10.高度観測条件に対する注意
 11.天体高度に関する注意
 12.真日出時と常用日出時
 13.薄明時
 14.天体による自差測定法の種類
 15.出没方位角の測定時機
 16.方位測定の適機
 17.出没方位角法と時辰方位角法の比較
 18.天体の正中方向の判別
 19.子午線高度観測上の注意
 20.子午線高度と極大高度
 21.傍子午線高度緯度法実施上の注意
 22.北極星緯度法実施上の注意
 23.極下正中・東西圏通過の条件
 24.単一位置の線の利用法
 25.隔時観測による正午船位の精度
 26.太陽と北極星による船位の精度
 27.同時観測における天体の選定
 28.昼間の同時観測
 29.天測位置の線の誤差
 30.曲率誤差
 31.誤差三角形の処理法

附録海技士国家試験・受験と免許の手引


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