著者名: | 曽根 悟 著 |
ISBN: | 978-4-425-76311-5 |
発行年月日: | 2024/12/18 |
サイズ/頁数: | 四六判 164頁 |
在庫状況: | 在庫有り |
価格 | ¥1,980円(税込) |
高度経済成長とともに発展した日本の鉄道事業。海外への技術の輸出など、その業績は輝かしい。しかし、新幹線計画は道半ば、現在開通している区間も決して便利とはいえず、在来線には問題が山積しているという実状がある。日本の鉄道に元気を取り戻してほしい!と願う著者が、日本の国土にも合い、コスト面や技術面でも実現可能な「中速鉄道」を提言します。
【目次】
第1章 中速鉄道のすゝめ
1.1 鉄道を取り巻く世界の状況
1.2 日本の鉄道を再び元気にする中速鉄道の提案
1.3 中速鉄道の定義とイメージ
1.4 中速鉄道の効果的導入法
第2章 日本だけ中速鉄道が育たなかった理由
2.1 1970 年代の新幹線7000km 建設基本計画と挫折
2.2 新幹線建設に伴う「並行在来線問題」
2.3 高価でも受け入れられた東海道新幹線の技術的成功が後の整備新幹線計画で裏目に
2.4 低成長・停滞の時代に入っても基本計画は変更せず、建設速度が著しく低下した
2.5 新幹線基本計画から外れたルートでの所要時間短縮は
2.6 ブレーキ距離600m 条項への誤解
2.7 踏切との関係で法規はどうなっているか
第3章 中速鉄道が実現できない理由は全くない
3.1 ブレーキ距離600mの制約(その1:列車防護)
3.2 ブレーキ距離600mの制約(その2:踏切対策)
3.3 「時代遅れのフル規格新幹線」からの脱却を
第4章 特徴的・教訓的な3カ国との比較
4.1 スイス
4.2 スペイン
4.3 中国
4.3.1 近年の注目すべき動き:中速鉄道と都市近郊輸送への進出
第5章 中速鉄道の線路はどんなものにするか
5.0 日仏高速鉄道論争
5.1 新規の建設
5.2 在来路線の改良による所要時間の大幅な短縮
5.2.1 駅の位置と構造
5.2.2 配線
5.2.3 中速鉄道化に向けての軌道の改良
5.3 改良が困難な区間へのバイパス線等の建設
5.3.1 改良が困難な区間とは
5.3.2 市街地に多数の踏切がある場合
5.3.3 山越えの区間
5.3.4 線路の付け替えによって新たな「並行在来線問題」が起きないか?
5.3.5 チューリッヒ中央駅付近の具体的事例紹介
5.4 分岐器とレール
5.5 信号・統合型列車制御システムと踏切問題
5.6 ダイヤに合わせた線路設備
第6章 踏切問題
6.1 踏切問題とは
6.2 日本の踏切の現状
6.3 これまでの踏切制御の基本
6.4 「問題踏切」の問題例
6.5 都市部での開かずの踏切対策も
6.6 災害大国日本に特有の問題
第7章 中速鉄道用の車両
7.1 新規に作る場合
7.2 在来路線の改良区間で所要時間短縮を狙う場合
7.2.1 駆動系の基本
7.2.2 曲線走行速度を高める車体傾斜式車両
7.3 電力供給と饋電、集電の技術
7.3.1 電力供給
7.3.2 饋電
7.3.3 集電
7.4 信号と運行管理[広義の運転制御]の技術
7.5 ケーススタディー(1):庄内中速鉄道化の提案
7.6 ケーススタディー(2):函館と東京、札幌とを直通化
第8章 中速鉄道化後の日本の鉄道
8.1 日本の鉄道はどう変わるべきか
8.1.1 都市鉄道
8.1.2 都市間鉄道
8.1.3 新幹線
8.2 あとがきに代えて
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