海事・交通・水産・気象図書出版の成山堂書店

次々に登場するハイジャックの脅威を防ぎ、安全運航をめざす各国の対策とは？その実態を世界・日本の1185事件のデータ検証とともに紹介。

第一章　9.11米中枢部同時多発テロ事件の衝撃
　アメリカからの第一報
　狙われた航空便
　9.11事件の後日談
　20番目の容疑者など
　死者、不明者2982人。NY市の損失額は1050億ドル
　米民間航空業界への深刻な影響
　独立調査委員会の報告
　NORAD（北米航空宇宙防衛司令部）
　Aもミスを連発
　大統領、旅客機撃墜を決断！

第二章　ハイジャック事件の諸相
　ハイジャックとは何か。各国の被害は
　ハイジャック事件の分析
　ハイジャックの主流は
　自由への逃亡
　自由からの逃走。アメリカの場合
　政治的ハイジャックとパレスチナ・ゲリラ
　犯罪ハイジャックとは
　目的不明の事件
　その他の事件

第三章　日本のハイジャック
　赤軍派と「よど」号事件
　日本赤軍と過激なハイジャック
　運輸省（現在の国土交通省）の緊急対策

第四章　日本の4大ハイジャック事件
　1.日航機「よど」号ハイジャック事件
　　乗客23人解放し離陸。着いたのは金浦
　　失敗した韓国側の作戦。乗客ら102人帰国
　　夕闇のピョンヤン・美林基地に着陸
　　エンジン始動に苦心。122時間ぶりの帰国
　2.日航機ダッカ・ハイジャック事件
　　超法規的措置。「人の命は地球より重い」
　　日本の空港安全強化策
　　その後の日本赤軍と赤軍派
　3.オウムを名乗りジャンボを乗っ取る。SAP出動
　　携帯電話が大活躍。日本初の強行突入
　4.ANA61便ハイジャック。機長殉職
　　犯人の要求は操縦。機長刺される
　　「テレイン」の警報で突入。機長殉職
　　犯人は航空マニア
　　周到なシナリオ。目標はジャンボ
　　西沢被告に無期懲役

第五章　従来の各国の対策
　1.アメリカ。対キューバ政策に全力
　　効果的な行動分析。ドアの強化は不発
　　航空保安官（スカイマーシャル）の登場
　　降ろされた航空保安官
　2.旧ソ連・CISのハイジャックと対策
　　関係者の犠牲が多発。重点は地上へ
　　指導部の激動とハイジャック急増
　　CIS創設とイスラム過激派問題
　3.世界3位の多発国、コロンビアの対策
　　難航する左翼ゲリラ対策
　4.目的地は台湾。中国のハイジャック対策
　　ハイジャック続発。大惨事も発生
　　台湾の繁栄がハイジャックを呼ぶ
　　ハイジャック防止への現実的布石
　5.徹底抗戦のイスラエル
　　犯人や危険物はシャットアウト
　　手荷物の安全検査
　　ボディチェック
　　機体・機内の安全対策
　　監視カメラと航空保安官
　　航空保安官の実績
　　イスラエルの反省点と隠れた大手柄
　　貨物室隔壁の強化
　　マンネリと同胞がミスの原因
　　赤外線誘導携帯SAM回避装置の装備
　　ベングリオン空港第3ターミナル、オープン

第六章　日本のハイジャック対策
　航空保安官の警乗。諸外国の例も
　航空保安官の警乗。日本とEUは気乗り薄？
　日本の航空保安官の編成

第七章　9.11事件以後、アメリカの対テロ戦略
　1.対テロ3法の成立
　2.テロ再発を防げ。航空および運輸安全法成立
　3.対テロ最前線。1日300万個の手荷物検査
　4.操縦室ドアの強化
　5.アメリカの航空保安官制度
　6.航空保安官の訓練
　7.パイロットの武装
　8.その他の措置、ライター持ち込み禁止など

第八章　民間機撃墜とミサイル発射訓練
　ドイツ軍もお手上げ。モーターグライダーのハイジャック
　“民間機撃墜法”登場。判断は憲法裁判所

第九章　脅威の携帯SAM
　外からの攻撃152件、死者2790人以上
　携帯SAMの代表・SA−7
　アフガン戦争でアメリカのスティンガー登場
　対空兵器の主流SAM。ヤミで10万基流通？
　アメリカの対策