機関計算問題の解き方


978-4-425-61113-3
著者名:大西崇博 著
ISBN:978-4-425-61113-3
発行年月日:2008/5/18
サイズ/頁数:A5判 284頁
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価格¥5,500円(税込)
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船舶職員として船舶に乗り組むためには海技士国家試験に合格して海技士の資格を得る必要があります。本書はその海技士試験のための受験対策書です。対象は1・2・3級海技士の機関。筆記試験のなかでも難しく、ちょっとした不注意で得点を失うことの多い「機関その3」に出題される計算問題を扱っています。
過去10年間の試験で実際に出題された問題から107問を例題として収録。機関長としての経験も豊富な海技試験官OBである著者が、模範解答をあげて解説しています。各問題は分野別に章立てて配列されているので、自分の弱点の確認とその克服のために、効率よく学習できるでしょう。
さらに理解を深めるために、演習問題とその解答を掲載。問題を繰り返し解くことで試験に合格するための実力を養成できます。
本書の大きな特徴は、平成4年より海技士試験に採用されたSI単位系(国際単位系)と、従来の重力単位系による解答と解説を併記していることです。重力単位系で勉強してきた人にも、本書を利用して、SI単位系を理解できるように配慮されています。
海技士試験受験の参考書として、また関係学校の教材として最適な一冊です。

【まえがき】より 海技士国家試験(以下海技試験)の計算問題のための参考書はありましたが、平成4年より海技試験に採用され、高等学校でも採用されている、SI(国際単位系)に基づく計算問題の参考書がありませんでした。このたび、成山堂書店から出版されている、「基本機関算法」という参考書をSIを採用した内容に改訂したものが本書です。したがって基本的な構成は「基本機関算法」と同じですが、以下の部分が改訂したところです。
本書は海技試験の1級海技士(機関)、2級海技士(機関)、3級海技士(機関)を受験する者を対象にし、試験科目の機関(その3)に出題される計算問題を対象にしております。
具体的には過去10年間に海技試験に出題されたものを「例題」として採用し、解答の仕方を解説してあります。したがって、本書で「例題」として取り上げた問題を理解すれば合格できるように記述しました。さらに理解を深めるために「演習問題」を追加してあります。海技試験は学問的には力学、流体力学、熱力学、燃焼化学と多岐にわたっております。より高度な知識を必要とする方はそれぞれの専門書を利用するための入門書にして頂ければと思っております。
単位につきましては、SIを基本として記述し、従来の「重力単位系」で教育を受けられた方々のために、併記の場合はカッコに入れて記述し、文章については「重力単位系」とことわって記述しました。
「重力単位系」で育った方は、本文の併記された部分だけを読み、例題、演習問題も「重力単位系」の部分のみを読んでも理解できるよう配慮しました。しかし、現場ではJISを始め計器等もSI表記となっていますので、本書を利用して、SIを使いこなれるようになって頂きたいと思います。
本書を熟読することで、一人でも多くの受験者が海技試験に合格する名誉を勝ち取って下さることをお祈りいたします。

平成20年早春
大西崇博

【目次】
第1章 SI(国際単位系)と重力単位系
 1.SI(国際単位系)とは
 2.単位系の基礎知識
 3.重力単位系
 4.SI(国際単位系)
 5.主な組立単位
 6.主な重力単位のSIへの換算表
 7.数式の基礎

第2章 力、仕事、仕事率  1.力とその分解、合成、釣合
 2.力のモーメント
 3.仕事
 4.巻上機械
 5.仕事率、動力
 6.往復機関の図示出力
 7.往復機関の機械効率と正味出力
 8.トルクと仕事率
 9.動力伝動装置

第3章 運動と力  1.速度、加速度、時間、距離の関係
 2.力
 3.運動量と力積
 4.運動エネルギ
 5.角速度、周速、毎分回転数の関係
 6.遠心力、求心力
 7.慣性モーメント
 8.角運動量
 9.角運動エネルギ

第4章 材料の強さと変形  1.応力とひずみ
 2.許容応力と安全率
 3.キーの受ける外力とその抵抗力
 4.薄肉円筒形圧力容器に生じる応力
 5.ヤング率(縦弾性係数)
 6.ポアソン比
 7.熱膨張
 8.熱応力
 9.バネの伸縮量と力の関係
 10.はりの曲げ
 11.はりにかかるせん断力
 12.はりの曲げに対する抵抗
 13.軸のトルクとねじり応力
 14.キーの伝える動力
 15.フランジ軸接手

第5章 水と油  1.密度、比重量、{比重}
 2.密度の異なる液体の混合後の密度
 3.水頭圧
 4.位置、圧力および運動エネルギ
 5.液体の流出速度(トリチェリの定理)
 6.流体の噴出速度と圧力差
 7.ポンプの出力と効率
 8.油圧ポンプ

第6章 気体と蒸気  1.気体圧力の表示
 2.温度
 3.気体の法則(ボイル・シャールの法則)
 4.ガス定数
 5.熱と仕事
 6.内燃機関の熱効率
 7.内部エネルギと外部エネルギ
 8.完全ガスの比エンタルピ
 9.等圧および等積変化と比熱
 10.固体と液体の比熱
 11.水の蒸気
 12.水と蒸気の混合
 13.ボイラの熱力学

第7章 燃焼と伝熱  1.燃焼の化学的意味
 2.燃焼反応の化学方程式
 3.反応前後の質量関係
 4.有効水素
 5.1枚の平面壁の熱伝導
 6.密着した2枚の平面壁の熱伝導

第8章 摩擦  1.摩擦係数
 2.斜面を引き上げる力
 3.軸受圧力と摩擦損失出力

第9章 船の推進  1.プロペラのピッチ
 2.スリップ比
 3.有効出力と推進出力

(海事図書)


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カテゴリー:船舶(航海・機関・運用) 
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