水産・海洋ライブラリ7 海の集団生物学


978-4-425-82461-8
著者名:渡邊精一 著
ISBN:978-4-425-82461-8
発行年月日:2003/6/8
サイズ/頁数:A5判 244頁
在庫状況:品切れ
価格¥3,300円(税込)
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カニ博士による水産資源管理のための生物学の入門書。生物の生活史、群集の構造、病気の伝播、遺伝などを通して管理のイメージを学ぶ。

【目次】
第1章 水産生物の生活史(life history)カニを中心に
 1-1 ズワイガニの生活史(深海で生活するカニ)
 1-2 ガザミの生活史(浅い海で生活するカニ)
 1-3 ショウジンガニの生活史(海で生活するカニ)
 1-4 モクズガニの生活史(河川と海で生活するカニ)
 1-5 サワガニの生活史(陸水で生活するカニ)
 1-6 クリスマスアカガニの生活史(森に住むカニ)

第2章 個体の成長(growth)
 2-1 年齢形質
 2-2 体長組成
 2-3 標識の装着(tagging)
 2-4 成長曲線(growth curve)
 2-4-1 甲殻類の成長
 2-4-2 個体レベルのエネルギー流
 2-5 相対成長(relative growth)
第3章 繁殖(breeding)
 3-1 カニの交尾様式(mating,copulation)
 3-1-1 交尾後の雌による精子の保有
 3-1-2 交尾前ガードと交尾後ガード
 3-2 成熟、産卵時期
    生殖腺熟度指数(gonad index)
 3-3 産卵数
 3-4 カニの不思議な繁殖様式
 3-4-1 子守するカニ(parental care,maternal care)
 3-4-2 カタツムリの殻に幼生を生むカニ
 3-5 再生産曲線(reproduction curve)
 3-6 初期減耗

第4章 単一種の個体群動態
    (population dynamics of single species)
 4-1 個体群(population)
 4-1-1 個体群とその判別(stock=population identification)
 4-1-2 個体群の判別方法
 4-2 個体群動態のモデルの作成
    モデルの組み立て  
 4-3 ロジスティック式(logistic equation)
  4-3-1 平衡点の安定性 
  4-3-2 漁獲を考慮に入れる(harvesting)
  4-3-3 最大持続生産量MSY(maximum sustainable yield)
  4-3-4 ロジスティック方程式の拡張
  4-3-5 放流を考慮に入れる
  4-3-6 個体群の増殖と非可逆変化
  4-3-7 時間遅れの効果を考慮する
 4-4 離散時間モデルとカオス
  4-4-1 2次元形式で表される個体群のダイナミクス 
  4-4-2 平衡点の局所安定性
  4-4-3 Ricker型の再生産方程式
  4-4-4 閾値がある個体群のダイナミクス
 4-5 個体群の動態と環境ノイズ(environ mental noise)
  4-5-1 絶対環境ノイズ
  4-5-2 個体群の成長率のノイズ
  4-5-3 制御作用のノイズ
 4-6 年齢組成を考慮に入れたモデル(age structured model)
 4-7 生命表(life table)
 4-8 個体の相互利用と個体群

第5章 種間関係(interspecific relationships)
 5-1 競争関係にある個体群(competition)
  5-1-1 平衡点の安定性(stability of the equilibrium point)
  5-1-2 競争する種の動態に漁獲が与える影響
  5-1-3 放流が競争関係に与える影響
 5-2 捕食者と被捕食者の関係(predator-prey relationship)
  5-2-1 密度効果と漁獲の影響
  5-2-2 放流の影響
  5-2-3 ムラサキガイ Mytilus edulisの分布とカニによる捕食
 5-3 採餌(foraging)
  5-3-1 最適採餌戦略
  5-3-2 餌のサイズ
  5-3-3 餌の探し方
 5-4 共生関係(mutualism)
 5-5 シミュレーションによる群集の解析

第6章 群集の構造と生物地理
 6-1 群集構造(community structure)
    多様度(diversity index)
 6-2 食物網、食物連鎖(food web, food chain)
 6-3 多様性の保全
 6-4 島の生物地理学
  6-4-1 面積と種類数
  6-4-2 種数平衡モデル
  6-4-3 面積効果と距離効果

第7章 移動、回遊と侵入(migration,invasion)
 7-1 移動、回遊(movement,migration)
    回遊経路の推定
 7-2 侵入(invasion)
  7-2-1 ヨーロッパに侵入したザリガニ
  7-2-2 カニ類の侵入
 7-3 ニッチと侵入(niche breadth and invasion of species)
 7-4 個体の拡散(dispersal of individuals)
第8章 病気の伝播
 8-1 病気の種類
  8-1-1 寄生虫症
  8-1-2 細菌病
  8-1-3 ウイルス病
 8-2 伝染病の流行1(連続モデル)
  8-2-1 SIRモデル
  8-2-2 SIRモデル(再生産と死亡が生じる場合)
  8-2-3 SIRモデル
 8-3 伝染病の流行2(離散モデル)
  8-3-1 SIRモデル
  8-3-2 SIRモデル(再生産と死亡が生じる場合)
  8-3-3 SISモデル
  8-3-4 SISモデルの平衡点の安定性

第9章 集団の遺伝(population genetics) 
    個体群の遺伝的組成の変化
 9-1 2倍体生物の遺伝機構
 9-2 遺伝子頻度を変化させる要因
  9-2-1 突然変異圧(mutation pressure)
  9-2-3 遺伝的浮動(genetic drift)
  9-2-4 遺伝子流動(gene flow)
  9-2-5 選択(selection)
  9-2-6 成熟分裂分離比ひずみ(meiotic drive)
 9-3 個体群のダイナミクスと種苗放流
  9-3-1 個体群の変動が大きいとき
  9-3-2 個体群の変動が小さいとき
 9-4 繁殖戦略と種苗放流
 9-5 適応度についての解説
 9-6 遺伝的手法による個体群の判別
  9-6-1 アイソザム分析
 9-6-2 DNA分析
 9-6-3 遺伝分析による個体群の判別例

第10章 環境の保全と個体群のダイナミクス
 10-1 内分泌攪乱物質(環境ホルモン)が生物に与える影響
 10-1-1 一定量を漁獲する
  10-1-2 最大持続生産量MSY
  10-1-3 環境収容量に減少が見られるときの漁業生産
  10-1-4 2種間の関係
 10-2 生物資源の生息環境の保全
  10-2-1 干潟の浄化作用と生物群衆
  10-2-2 干潟の環境浄化作用
  10-2-3 干潟に生息する生物
  10-2-4 マングローブ域の生物
  10-2-5 岩礁域の保全

第11章 栽培漁業
 11-1 栽培漁業の現状
 11-2 栽培漁業の課題
  11-2-1 種苗放流
  11-2-2 魚病の侵入の予防
  11-2-3 他の生物との関係
  11-2-4 魚場改善
 11-3 移植放流
 11-4 総合的な資源の管理と栽培


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カテゴリー:水産 
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