著者名: | 金弘錫・美藤信也・吉岡秀輝・田中敬幸 共著 |
ISBN: | 978-4-425-92561-2 |
発行年月日: | 2017/6/8 |
サイズ/頁数: | A5判 160頁 |
在庫状況: | 在庫有り |
価格 | ¥3,080円(税込) |
流通とマーケティングの多様化するニーズを捉え、取り組むべき課題を明らかにする。
【序文】
近年、規制緩和や情報化・グローバル化の進展など企業を取り巻く環境条件が大きく変化し、各企業はかつてない厳しい状況に置かれている。
そのような状況のもとで、企業の成長に欠かせない流通・マーケティング、国際貿易などの専門知識を体系的に理解し、対応課題の解決ができる商業人の育成が大切となっている。
そこで、本書は、大学における流通・マーケティング論の基礎的なテキストとして、基礎概念と事例などを考察し、その諸問題の解決に向けた提言を行ってきた。本書は全7 章によって構成されている。
第1章では、流通の諸概念と各流通機構の流通戦略の現状、また早急に取組むべき課題提案を試みた。
第2章では、流通政策の目的と方法、また事例を考察し、今後の日本の流通政策のあり方を明らかにしている。
第3章では、企業経営におけるマーケティングの役割、マーケティングの定義と視点について述べている。
第4章では、マーケティング・マネジメントに関する基礎概念の理解を通じて、今後の企業経営者及びマーケティング担当者のマーケティング・マネジメントの方向性を提案した。
第5章では、グローバル・マーケティング論に焦点を合わせながら、主要な論点をわかりやすく解説している。
第6章では、グローバル・アライアンスの基礎と実際について詳細な考察を行っている。
第7章では、企業の社会的責任への取り組みと企業が社会的責任を果たすために実施しているマーケティング活動であるコーズリレイテッド・マーケティングとソーシャル・マーケティングについて述べている。ところで、本書の刊行に当たっては、多くの方々のご尽力をいただいた。
多忙な業務の合間をぬって奮闘してくれた執筆メンバーならびに出版を後押ししてくださった高崎商科大学学長・渕上勇次郎先生、そして深い理解のもと温かく見守ってくれたそれぞれの家族に感謝を表したい。また、(株)成山堂書店の小川典子社長ならびに同社の編集スタッフに心より感謝申し上げる次第である。
2017年4月
著者代表 金 弘錫
【目次】
第1章 流通論入門
はじめに
第1節 流通の諸概念
1.流通とは
2.流通とマーケティングの用語の相違
3.流通機
4.流通機構
第2節 流通論の研究視点
1.機能的アプローチ
2.機関的アプローチ
3.商品別アプローチ
4.マネジリアル・アプローチ
5.システムズ・アプローチ
第3節 流通業の構造変化
1.小売業の動向
2.卸売業の動向
第4節 小売業の概念と形態
1.小売業の定義と機能
2.小売業の形態
第5節 卸売業の概念と形態
1.卸売業の定義と機能
2.卸売業の形態
第6節 流通戦略の事例
1.メーカーの流通戦略の事例
2.卸売業の流通戦略の事例
3.小売業の流通戦略の事例
第7節 流通戦略の課題
1.流通戦略の明確化
2.マーチャンダイジングの再構築
3.一括ロジスティクスの再構築
4.ロジスティクス情報システムの高度化
5.グリーン・ロジスティクス・システムの構築
むすびに
第2章 流通政策入門
はじめに
第1節 流通政策の概念
1.流通政策の目的
2.流通政策の体系化
第2節 流通政策の展開
1.競争政策としての独占禁止法の運用強化
2.地域商業振興に関する諸政策
3.物流に関する諸政策
第3節 流通政策の課題
1.買い物弱者に対応した流通政策
2.小売業の活性化に向けた流通政策
3.中長期的な物流政策に対応した課題
むすびに
第3章 マーケティングの基礎
はじめに
第1節 企業経営におけるマーケティングの役割
第2節 マーケティングの定義と視点
1.AMA(アメリカ・マーケティング協会)の定義
2.JMA(日本マーケティング協会)の定義
3.アメリカのマーケティングを代表する研究者の見解
第3節 マーケティングと販売の相違点
むすびに
第4章 マーケティング・マネジメント
はじめに
第1節 マーケティング・マネジメントの視点と主要ポイント
第2節 マーケティング環境の分析と事業及び企業目標の設定
第3節 市場細分化(セグメンテーション)
第4節 ターゲティング
第5節 ポジショニング
第6節 マーケティング・ミックス
第7節 製品戦略
1.製品とは何か
2.製品のライフサイクル
3.新製品の開発プロセス
4.製品と市場の関係
第8節 価格戦略
1.価格設定の基本
2.新製品の価格設定
第9節 流通チャネル戦略
1.流通チャネルの定義と階層
2.流通チャネルの類型
3.現在及びこれからの流通チャネル戦略
第10節 プロモーション戦略
1.広告
2.セールスプロモーション(販売促進)
3.パブリック・リレーションズ
4.人的販売
むすびに
第5章 グローバル・マーケティング論の基礎
はじめに
第1節 グローバル・マーケティングの概念規定
1.用語の吟味
2.マーケティング・コンセプトの変容
3.マーケティングの原則
第2節 経営志向
1.本国志向
2.現地志向
3.地域志向
4.世界志向
第3節 グローバル・マーケティング戦略
1.ブランド
2.製品デザイン
3.製品ポジショニング
4.包装(パッケージング)
5.流通
6.顧客サービス
7.調達
第4節 グローバル化の要因
1.テクノロジー
2.地域経済協定
3.交通とコミュニケーションの改善
第5節 グローバル・マーケティングとサプライチェーン・マネジメント
1.サプライチェーン・マネジメント
2.航空ロジスティクス
むすびに
第6章 グローバル・アライアンスの基礎と実際
はじめに
第1節 グローバル経営の意味・内容
第2節 戦後における日本企業の海外進出
1.再開期(1950年代前半)
2.活発化期(1950年代後半〜 60年代前半)
3.本格化期(1960年代後半〜 70年代前半)
4.定着化期(70年代後半以降)
第3節 グローバル経営における異文化接触
1.異文化接触の形態とその影響度合い
2.グローバル経営における現地化とパートナー
第4節 事例と検証
1.全日本空輸のスター・アライアンス加盟
2.ダイムラークライスラーの合併と解消
むすびに
第7章 マーケティングと企業の社会的責任
はじめに
第1節 企業の社会的責任(CSR)
1.CSR の定義
2.国際的な取り組み
3.CSR 報告書
第2節 マーケティングとCSR 活動
1.コーズリレイテッド・マーケティング
2.ソーシャル・マーケティング
むすびに
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