海事の書籍紹介
操船通論 【8訂版】
本田啓之輔 著
安全運航に関わる操船性能の基本的知識、錯泊の安全確保、大型船のタグ支援操船を詳細に説明。船長、航海士、水先人、学生必携の書。
【はじめに】より
操船者は船の操縦性能を超えて操縦することはできないし、船の動きの予測を誤ると、ときには大きな海難事故を起こす。このため船の操縦には技量の巧拙が問われるわけで、多くの専門的基礎知識とそれをうまく活用する豊富な海上経験がなければ、判断に的確さを欠き、安全第一の中にも操船の妙味を発揮することはできない。
本書は、操船を操船情報の収集ー思考ー判断ー指示の課程をふむ総合した意思決定……
最新 燃料油と潤滑油の実務 【3訂版】
冨田正久・磯山醇二・佐藤宗雄 共著
燃料油と潤滑油について、石油の成因から製品に至るまでと、その応用技術について最近のデータを採り入れ、体系的にわかりやすく説明。
【まえがき】より
本書の前身である「実用燃料油と潤滑油」が初めて上梓されたのは昭和41年のことで、以来二十数年の経過の間に、世情の激しい変化の中で、幾度かの改訂を行ってきた。さらに、昭和58年には、内容を全面的に見直すと同時に、書名も「燃料油と潤滑油の実務」と改めた。こうしたことにより、多くの読者のご要請に応え得る対応と改革を積み重ねてこられたと確信している。
昭和48年の第一次石油ショック、昭……
金属材料の腐食と防食の基礎
世利修美 著
金属の腐食解明と防食対策に取り組む際に必要な概念や用語等の基礎知識を数式もまじえて、丁寧にわかりやすく解説した入門書。
【序文】より
本書は「腐食はどうもわからん!」と思っている方のために書かれた本である。特に、材料学や化学が得意でない技術者のために書かれたものである。
著者自身、企業の技術者として腐食防食の問題に直面し、困って独学した経験がある。アノードとカソード、陽極と陰極、正極と負極、電位と電極電位・・・等の専門用語に悩まされ、『電位の低い電極から高い電極へ腐食電流は流れる』と言った記述に「逆ではないのか?」と混乱した経験……
海と船のいろいろ 【3訂版】
大阪商船三井船舶(株)広報室・営業調査室 共編
海や船の様々な話題を紹介。船の名前やノットの由来、マストやロープ、風や波など図・写真と実際のエピソードを交えわかりやすく説明。
【はじめに】より
本書は海と船にまつわるいろいろな話題を拾い、たとえば船の速度を「ノット」という、そのいわれなど一般の方にも興味をもっていただけるように編集したものです。
大阪商船三井株式会社の社内報「うなばら」に連載された『船の話』がもとになっており、今回の出版にあたり気軽に読んでいただけるように、かなりの部分を書き直し、データなど古くなっている部分については修正しました。また、専門的すぎるものは省いたり……
英和 海事大辞典
逆井保冶 編
収録語数約23,000語。帆船時代からの海事全般を網羅し、1000余枚の説明図を付した本格的大辞典。特に帆船用語の充実ぶりは類書を圧倒する。
【まえがき】より
海事用語と簡単に言ってもその範囲は広く、航海・運用・機関・電気・電子・自動制御・造船・海象・気象・法規・保険・運輸・荷役等をはじめとして、他の多くの学問の分野に関連しています。それに加えて古語もあり新語も次々に生まれてまいります。したがって海事用語を統合するには、それぞれの専門分野の多数の学者の協力をまたねばなりませんが、船舶運航者の日常の職務に、船員教育に携わる方々の記憶の……
港湾荷役のQ&A(改訂増補版)
(社)港湾荷役機械システム協会 編
港湾・船舶・荷役・貨物から法令まで、多岐にわたる港湾業務の基礎知識を図や写真を織り交ぜ、港湾業Q&Aでわかりやすく解説。好評の初版100問から120問へ、また、港湾に多大な影響を与えた東日本大震災や昨今の技術開発を受け大幅改定。現場でも、より役に立つ「改訂増補版」です。
【はじめに】より
社団法人港湾荷役機械システム協会は、本年創立50周年を迎えましたが、その源は、昭和31年に設立された港湾荷役機械化協会にあります。当時の港湾荷役の状況がどのようなものであったかを機関誌『港湾荷役』の創刊号に探ってみました。雑貨については港内に……
操船実学
石畑崔郎 著
四方を海に囲まれた日本では、輸出入の物資の大半が船舶によって運ばれています。船舶はこのような重要な役割を果たしているにもかかわらず、実際の現場でどのように動かされているのかは、あまり知られていません。その船舶の出入港時の操船技術に焦点を当てたものが本書です。海上歴50年余り、現在も瀬戸内海で水先人を務める元船長の労作です。
本書の大きな特徴は、国内外主要港での実経験に基づく多くの操船例を、具体的に記している所にあります。前半部分は船長として経験した世界の海での操船、後半は水先人として携わった瀬戸内海での操船の事例を収録しています……
蒸気タービン要論
角田哲也・斉藤 朗 共著
蒸気タービンは,船舶ではLNG船の主機関や、ディーゼル船におけるターボ発電システムに利用され、陸上では発電所や大工場の電力供給源として採用されています。海上・陸上問わず蒸気タービンには一定の需要があり、これを学ぶための関連書籍も多くありますが、内容が高度であったり、古いなどして、新たに蒸気タービンを学ぶ人に適当なテキストは意外と多くありません。
本書は、蒸気タービンの基礎的かつ重要事項を重点的に取り上げ、初学者でも自学自習できるよう豊富な図を用いてわかりやすく解説しています。蒸気タービンの概要から理論・作動原理・取り扱いに至るまで、……
基本造船学 【船体編】
上野喜一郎 著
鋼船についての基礎に始まり、船体の構成、鋼船の材料、鋼材の接合、船体の一般構造、特殊船体構造まで、図表を豊富に使って解説。
【序】より
船に関係のある仕事に就いて30余年、その間、本職(逓信省管船局→運輸省船舶局)のほかに、縁があって東京高等商船学校で10年間、工学院で2年間、東京明治工業専門学校で5年間、丁度戦前から戦後へかけて、10数年間、造船学特に鋼船の構造について講義をしたことがある。
当時、それらの講義には、教科書を使用せず、自分で作った講義の原稿に基づいていた。いざ教えるとなると、いろいろと疑問が起こって更に……
水中考古学への招待 【改訂版】−海底からのメッセージ−
水中考古学者 井上たかひこ 著
海底に眠るツタンカーメンの秘宝、廃墟と化した海底都市への探検など、水中考古学者の著者が若人たちに贈るアドベンチャー物語の数々。
【はじめに】より
水中に眠るたくさんの古代遺跡のうち、かけ値なしの「世紀の大発見」といえば、1996年にエジプトのアレクサンドリア港内の海底で発見された古代エジプトの女王・クレオパトラの宮殿でしょう。「もしも彼女の鼻がもう少し低かったら、世界の歴史は変わっていただろう」といわれた“絶世の美女”クレオパトラは、どんな宮殿に住み、どんな生活をしていたのでしょうか。過去を振り返ってもこれに匹敵するのは、トロイアの……