成山堂書店の書籍紹介
新版 日本港湾史
(社)日本港湾協会 編
【発刊に寄せて】より
海洋国家である日本にとって、港湾はいつの時代にも国際交流・国際貿易の窓口として、我が国の経済のみならず文化や社会の発展を支える役割を担ってきました。交通通信手段が飛躍的に発展向上した現在においても、我が国の経済を支える輸出入貨物の99.7%が港湾を通して運ばれていることに端的に表されているといえます。こうした今日の港湾の存在と役割は、長い年月にわたる我が国経済経済社会の要請に応え、課題点を一つ一つ克服する幅広い港湾関係者船先達の取り組みによって積み重ねられたものに他なりません。
明治期以降に限ってみても、……
エルニーニョ現象を学ぶ 【改訂増補版】 気象ブックス007
佐伯理郎 著
ペルー沖の海水温度上昇が、遠くの日本の冷夏など、地球規模の異常気象をもたらすというエルニーニョ現象。知っておきたいその仕組から発生の予測、社会的影響まで地球の躍動をやさしく、ていねいに解説。大気と海洋の、微妙なバランスがつくりだす現象の全貌を、最新の研究成果から明らかにする。
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【まえがき】
学校における「理科離れ」が問題になって久しいものがあります。この「気象ブックス」シリーズの刊行の趣旨では、その理科離れを引き戻すことも念頭においています。私も微力ながらその趣旨に沿うよう協力できたらというのが、本書を執筆し……
図説 水産概要
村上光由 著
魚の生態・漁法・養殖・栽培・資源管理・貿易など生産、流通、消費の各段階を魚介類の特徴と関連付けながら多数の図とデータから解説。
【目次】
第1章 漁業、水産業を考える
第2章 魚類と人との関わり
(1)魚類と人との共存
(2)魚の棲む場所
(3)魚の生態
第3章 魚の獲り方
(1)網を使った獲り方
(2)釣り針を使った獲り方
(3)その他の獲り方
第4章 魚を育てて獲る
(1)養殖
(2)栽培漁業と海洋牧場
第5章 魚の資源を護る
(1)漁業と魚の資源の関わり
(2)漁業技術の進歩
(3)20……
海藻利用の科学【新訂増補版】
山田信夫 著
食用や肥・飼料としてだけでなく、工業・医薬など多方面で幅広く利用されている海藻。新たに、寒天などの多糖類の高度利用や、これまで伝承でしかないとされていた育毛効果、さらに世界で初の海藻発酵製品の誕生、バイオ燃料の開発研究などの新知見を紹介し、新たな方向性を探る。
【目次】
第1章 海藻と海草
1.1 海藻類の発生
1.2 海藻の種類と分類
1.3 海藻の保護
1.4 海藻と海草の違い
1.5 海草の利用
1.6 哺乳動物の主食である海草
1.7 海草の保護
第2章 世……
おさかな栄養学
鈴木たね子・大野智子 共著
EPA・DHA、ビタミン、ミネラル…魚がもつ栄養とその機能をやさしく解説。魚で作る離乳食、おやつ、治療食等の簡単レシピも紹介。
【はじめに】より
スーパーの魚売り場では、『魚を食べると頭がよくなる』の歌が流れています。また、多くの主婦は『魚は健康によいので料理するようにしている』といっております。その根拠になるのは、魚の油にあるEPA(エイコサペンタエン酸、IPAとも言います〕とDHA(ドコサヘキサエン酸〕という成分です。今ではだれもがEPAやDHAの名前を知っているようになりました。健康補助食品として常用している方もおります。しか……
磯焼け対策シリーズ2 磯焼けを起こすウニ−生態・利用から藻場回復まで−
藤田大介・町口裕二・桑原久実 編著
環境要因による藻場の衰退を扱っている内容。さらに、もっと根本的な問題として、藻場の変動特性、日本沿岸の藻場分布、藻場の成立や衰退を左右させる環境要因等、藻場とそれを構成する藻類について包括的にまとめている。
また、従来主流であったハード主体の藻場造成手法や施肥に対して批判的に検討するなど、従来の藻場造成関連本とは一線を画す内容である。
著者からこの本を読まれる方へ(「まえがき」より)
四方を海に囲まれた日本は、世界で最も海藻の利用が盛んで、海藻に対して造詣の深い国である。古来、食料、藻塩、布糊、漆喰、海藻風呂など様々な形で生活の中に……
人魚たちのいた時代−失われゆく海女文化−
大崎映晋 著
石原慎太郎氏 推薦!
「彼女たちは、海洋国であるわが国が世界に誇れる素晴らしきレジェンドだ」
人魚(海女)たちの幻想的な美しさ、逞しさを、美しい海を背景に軽妙な文章で綴る。その神秘的で独特な風俗と生活を見事に描いた力作。
【序】より
海なし県といわれる群馬県に生まれて、小さい頃に聞かされた海の話は、幼い私の頭の中に、しっかりとした位置を占めるようになっていた。その頃、その海という見たこともない夢の世界は、ふとしたことで、自分の思うようにならなかったときとか、悲しみに打ちひしがれ、どっか遠いところでも行ってしまいたい、と思ったときなど……
魚介類に寄生する生物 ベルソーブックス009
長澤和也 著
寄生虫と聞くと「気持ち悪い」「病害虫」と思ってしまう。しかし、本当にそんなに
悪いヤツらなのだろうか?生の魚を好む日本人にとって、寄生生物は実は想像以上に
身近な存在なのだ。正しい知識を身に付ければ、彼らに対するダーティーなイメージ
もきっと変わるに違いない。
【はじめに】より
私たち日本人は、毎日、多くの新鮮な魚介類を食べており、それにつく寄生生物(寄生虫)にも少なからず関心をもっている。しかし、その実際の姿を知る人はほとんどいない。寄生生物に対して、多くの人は気持ち悪いイメージを勝手につくりあげているのが現実だろう。いったい、……
魚の変態の謎を解く ベルソーブックス025
乾 靖夫 著
いもむしが蝶に、おたまじゃくしが蛙になるように、成長とともに大きく様変わりする生き物たちがいる。
なぜ姿を変えるのか?ヒラメ・ウナギ・サケなど、魚の世界における変態の謎を解明する。
【はじめに】より
科学を志す者にとって、一生のうち幾度かは心が躍るテーマにめぐり合うものである。私にとって“ヒラメの変態とホルモンによるその調節”のテーマは紛れもなくそのひとつであった。
さまざまな昆虫やカエルなどの両生類が変態することはよく知られているが、魚が変態することはあまり知られていない。ところが、本書で紹介するように、ヒラメやウナ……
ミニ新幹線誕生物語 交通ブックス113
ミニ新幹線執筆グループ 著
山形及び秋田から東京までを結ぶミニ新幹線誕生の物語。在来線との直通運転や厳しい自然条件等の試練を乗り越えた技術者達の挑戦記。
【発刊に寄せて】より
80年代後半に入って、整備新幹線計画から外れた山形県では、既存のインフラを活用して、高速鉄道ネットワークに乗り入れようとの機運が盛り上がり、JR東日本とともに新幹線と在来線の直通事業を推進した。この結果、狭軌の在来線を標準軌に改築して、専用車両による直通運転を行うようになった。このようにして生まれた山形新幹線をはじめとする「ミニ新幹線」は、地方の発想で作られたものといえよう。画一……