水産の書籍紹介
うなぎを増やす【二訂版】 ベルソーブックス010
廣瀬慶二 著
ニホンウナギが国際自然保護連合(IUCN)によって「レッドリスト」の絶滅危惧種に指定された。復活する術はあるのか?
いまだに謎につつまれているウナギの生態から資源管理、養殖に必要な環境や増やし方など、ウナギを深く知り、長く愛してほしい。
【二訂版について】
本書の改訂版を出版しておよそ10年が経過し、その間に日本のうなぎ消費量は大きく減少している。これはシラスウナギの漁獲量減少と深く関係している。ヨーロッパウナギがワシントン条約の対象になり輸出に制限ができたことにもよる。また、今年(2014年)6月国際自然保護連合(IUCN)が……
魚の心をさぐる−魚の心理と行動− ベルソーブックス026
益田玲爾 著
魚は何を思い、何を感じて行動しているのか?
群れをつくるしくみは?学習能力は?
さまざまな疑問の解明に新たなアプローチで挑む!
【はじめに】より
ハワイの研究所に勤めていた頃、はわい大学動物学部の大学院生と話をする機会があった。サンゴ礁魚類の行動生態学でもうすぐ学位を取るというカート君は、筆者の話を聴き終えてひと言、「あんたのやっている研究は、行動学というよりはむしろ心理学だね」。彼の言葉が、それまで自分のなかでモヤモヤと立ちこめていた霧を晴らしてくれたように思う。
「そうだ、Fish Psychologyと称してみ……
最新のサケ学 ベルソーブックス011
帰山雅秀 著
サケとマスはどう違うのか。サケはどうして故郷の川へ帰ってくるのか。サケの小型化・高齢化現象とは何か。
サケによって維持される自然環境とは。「海からの贈り物」サケの不思議と魅力のすべて。
【はじめに】
日本人とサケは、古くは縄文時代から深いつながりを持ってきたと言われている。サケが生まれた川に帰ってくることは江戸時代の『和漢三才図会』(1712年)という書物にみることができる。このようになじみみの深いサケであるのに、どういうわけかその生物学に関しては、これまで十分な内容を記載されたものがなかった。
サケはどうして故郷の川に帰ってくるの……
魚のウロコのはなし ベルソーブックス027
吉冨友恭 著
ウロコを調べる!食べる!利用する!薄いウロコだって、奥が深い。一読すれば思わず目から鱗の、
今までにない「ウロコの専門書」がついに完成!
【はじめに】より
「鱗」と聞くと、みなさんは何を想像するだろう。魚の料理で鱗を取るのに苦労したこと、魚を食べて歯の隙間に鱗が挟まったこと、他にも、鯉のぼりの模様を思い浮かべる人もいるのでは・・・。筆者には魚屋の大きなまな板や床についた鱗が洗い流されていく光景が目に浮かぶ。幼少の頃に親しんだ大阪の黒門市場で毎日のように見ていたせいかもしれない。
鱗は多くの人にとって身近なもののはず。水産大……