コラム

各界の専門家が発信するお役立ちコラム

2022年1月7日

飛行機に乗るとき、「落ちたりしないかな」と心配になった経験のある方は多いと思います。しかし今日では航空技術の進歩により、航空機本体の不具合が原因の事故はかなり減ってきています。事故を更に減らすためには、人が関係する要因「ヒューマンファクター」への対策が必要です。世界の航空業界が対策を進めていますが、パイロットの責任は重いものです。空の上という限られた空間で、旅客と乗務員の安全を守るため、パイロットはどんな仕事をしているのでしょうか。
今回ご紹介する『航空安全とパイロットの危機管理』は、航空安全を守るためのパイロットの心構えと具体的な行動指針を、経験豊富な元機長が解説します。豊富な事例やコラムを交えて語られる「空の現場」には、ヒヤリとするような話もあります。その場面を乗り切ってきたパイロットたちは、危機に際してどのような判断を行ったのでしょう?
更に今回の改訂増補版では、新型コロナに対する航空界の取り組みと今後の課題も合わせて考察しています。 プロが守る空の安全『航空安全とパイロットの危機管理』のつづきを読む
2021年12月29日

年末年始、飛行機で移動される方も多いと思います。
皆さんにとっての「空の玄関口」となる空港は、どんな場所にありますか?市街地からモノレールや急行列車で数十分?特急列車やリムジンバスで1時間ほど?それとも地下鉄で10分?どうしてこんな場所に空港ができたんだろう?と思ったことはないですか?
また、空港に着いてずらっと並んでいる飛行機を眺めたとき、ここにはどんな設備があるんだろう?何をしているのかな?と気になったことはないでしょうか。
今回お話する『空港のはなし』は、空港の計画と運営の専門家が、「空港のできるまでとできてから」、「空港にはどんな設備があり、どんな基準で設計され、どんな役割をしているのか」について解説しています。現在では、空港は飛行機の発着施設というだけではなく、ひとつのエンタメ施設としても捉えられつつあります。そんな空港のこれまでとこれからを、本書がご案内します。 空の玄関口、どうやって作る?動いてる?『空港のはなし』のつづきを読む
2021年12月24日

春は風、夏は大雨、秋は台風、冬は雪で電車が止まります。また頻繁に起こる地震も、揺れが大きければ電車を止めて安全確認を行います。「またか」とうんざりさせられることは、この国で暮らしていれば珍しいことではありません。
日本の鉄道技術は、自然条件の大きく異なる欧米から、明治の初めに輸入されたものです。南北に細長く山地の多い地形により、様々な自然災害が頻繁に発生する日本の国土に適応するため、日本の鉄道は様々な努力を続けてきました。
私たちが時々遭遇するダイヤ乱れや運休は、こうした努力の結果設けられた安全基準に従ったために起こるものです。
今回ご紹介する『気象・地震と鉄道防災』は、日本の鉄道が現在の基準を設けるに至った経緯と、現在の運転規制の基準、地震、雨、風、雪等への対策について、第一線で活躍してきた著者が解説します。
「止める理由」がわかったら、少しはイライラがおさまるかもしれません。 いつ止める?どうやって守る?災害国日本の鉄道『気象・地震と鉄道防災』のつづきを読む
2021年12月22日

様々な激しい気象現象を巻き起こす積乱雲。積乱雲が原因となる気象現象の中でも、被害の大きさで目立つのは竜巻です。竜巻は積乱雲の上昇気流が原因となりますが、実は竜巻を引き起こす特別な積乱雲からは、同時に激しい下降流も発生しているのです。これが「ダウンバースト」です。その威力は強烈で、ときに建物を破壊したり、航空機を墜落させてしまったりするほどです。
「ダウンバースト」という名前を聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれません。実はこの現象が発見されたのは比較的最近で、1970年代のことです。『新訂 竜巻』を読んだ方なら既にご存じの、藤田哲也博士によって発見されました。きっかけとなったのは、相次ぐ航空機の事故でした。
今回は、このダウンバーストの発見と最新の知見、身の守り方を解説した、『ダウンバースト』について紹介します。同じく積乱雲が原因となる気象現象を解説した『極端気象シリーズ』と合わせて是非ご覧ください。
積乱雲から叩きつける!最強の下降気流:『ダウンバースト』のつづきを読む
2021年12月17日

夏空に映える巨大な積乱雲。積乱雲は、激しい雷雨や雹を降らせる、特殊な雲です。積乱雲が引き起こす夏の風物詩「夕立」は、現在の都市部では「ゲリラ豪雨」と、呼び名も勢いも強烈なものになりました、実は、山沿いの空と都市部の空とでは、積乱雲の振る舞いは異なるのです。都市にゲリラ豪雨をもたらす積乱雲は、どうして「狂暴化」してしまうのでしょう?
積乱雲はゲリラ豪雨だけではなく、先日アメリカを襲った巨大な竜巻や、強烈な下降気流「ダウンバースト」、一か所に激しい雨を長時間降らせる線状降水帯の原因でもあります。こうした激しい気象に関する解説書を、当社では小林文明先生による『極端気象シリーズ』として発行してきました。今回はこれらの極端気象の原因、積乱雲についての書籍、『積乱雲』を解説します。 極端気象の大元を解剖!:『積乱雲』のつづきを読む
本を出版したい方へ